奨励賞受賞者講演1

犯罪被害者遺族の中長期的な心情と心理支援
-七転び八起きの論文奮闘記を添えて-

※動画視聴は大量のデータ(パケット)通信を行いますので、 通信料が発生したり、通信速度制限が行われたりすることがあります。 十分に注意してください。 Wi-Fi等の常時接続環境での視聴を推奨いたします。

※アクセスが集中した場合やメンテナンス時は、 映像をスムーズに視聴できない場合がございます。 時間をおいてから再度アクセスをお願いします。

 

動画の長さ : 00:59:38

 

講 演 者: 佐々木 健太(九州女子大学)
司 会 者: 佐々木 大樹(東海学園大学心理学部)
資   料: なし

 

この度は、奨励賞を賜り、誠にありがとうございました。大変な栄誉と歴史のある奨励賞をいただきましたので、ますます真の学問を追究し、実(じつ)のある実践と研究に打ち込みたいと思います。

受賞論文は、私のライフワークである犯罪被害者支援の実践から生まれたもので、性暴力被害者の事例論文が1 つと、犯罪被害者遺族へのインタビュー研究が2 論文(縦断的研究と横断的研究)です。特に後者のうちの1 つ、「犯罪被害者遺族における故人との絆」は10 年にわたり長期縦断的インタビューを行ったため、ひときわ思い入れがあります。犯罪被害者遺族は何十年もの間、喪失の苦しさや悲しさを抱えていかれますが、その時間はとても奥深く、故人との絆や繋がりは実に多様で豊かなものでした。こういった本質的に中長期的な支援が必要な分野にとって、長期縦断的研究は欠かせないと思います。本講演では、犯罪被害者遺族の中長期的な心情と心理支援というテーマを中心にお話しさせていただければと思います。

また、私は論文執筆や査読修正に大変苦労し、何度も転んでは立ち上がったため、その奮闘記もお話しできればと思います。現在論文執筆中、またはこれから執筆される方の参考になれば嬉しいです。

略歴

東北大学文学部卒業、宮城県警察官拝命、九州大学大学院専門職学位課程修了、九州大学大学院博士後期課程単位取得満期退学、福岡被害者支援センター相談員、飯塚記念病院デイケア心理士、北九州市・中間市SC、宮城県警察部外カウンセラー、宮城県SC、みやぎ被害者支援センター専門相談員、秋田県警察本部警務課犯罪被害者支援室技師、ささき心理・福祉相談室施設長、東北学院大学非常勤講師などを経て、九州女子大学・九州女子大学大学院 准教授(現在)

主な著書・論文

佐々木健太(2025).犯罪被害者遺族のサポート・グループを運営する支援者の抱える困難と工夫および運営上の留意点.九州女子大学紀要,62(1),19-30.

佐々木健太(2024).犯罪被害者遺族における講演を通した心理的プロセスの検討.心理臨床学研究,42(4),359-371.

佐々木健太(2024).交通事故遺族のサポート・グループにおける体験プロセスとその機能と課題の検討,犯罪心理学研究,62(1),1-16.

佐々木健太(2024).殺人遺族のサポート・グループにおける主観的体験とその機能の検討,臨床心理学,24(4),475-484.

佐々木健太(2024).犯罪被害者遺族のサポート・グループを運営する支援者の体験と二次受傷予防のケア,臨床心理学,24(1),93-102.

佐々木健太(2023).犯罪被害者遺族の心情と心理的支援.精神科,43 (2), 176-181.

佐々木健太(2021).犯罪被害者遺族における故人との絆―長期縦断的インタビュー結果から.心理臨床学研究,39(3),211-221.

佐々木健太(2021).性暴力被害者のトラウマ体験へのイメージ療法―民間被害者支援団体における支援.心理臨床学研究,39(1),74-79.

佐々木健太(2015).スクールカウンセリングにおける実践活動の展開―被災校における三つの主体的実践の報告.田嶌誠一(編).現実に介入しつつ心に関わる展開編.金剛出版,pp.223-233.