国際交流委員会企画海外招待講演

クライエントとの協働によって、心理療法はどのように進むのか
-統合的アプローチの視点から-

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動画の長さ : 02:09:51

 

企   画: 国際交流委員会
企 画 者: 中田 行重(委員/関西大学 人間健康学部)
司 会 者: 中田 行重(委員/関西大学 人間健康学部)
講 演 者: Arthur Bohart アーサー・ボハート
指定討論者: 並木 崇浩(委員/跡見学園女子大学 心理学部)
吉野 真紀(明治学院大学 心理学部)
中田 行重(委員/関西大学 人間健康学部)
資   料: なし

 

現代の心理臨床において、複数の理論的アプローチを柔軟に統合する実践(統合的実践)は、すでに主流となっています。また、どのアプローチもクライエントとセラピストの協働がないと進みません。しかし、どの理論も、その多様な実践を支える協働性を十分にモデル化できず、包括的な「枠組み(フレームワーク)」が不足しています。

本講演ではArthur Bohart 博士が提案されている「統合的プロセス・アプローチ」という革新的なメタ・フレームワークについてパーソン・センタード・セラピーの立場から、ご講演いただきます。このアプローチは、すべての心理療法実践の基盤となる以下の3 つの核となる原則に焦点を当てています。

  1. クライエントの創造的な貢献:クライエントを、変化を生み出す能動的な自己治癒者(active, self-healer)として最重要視する原則。
  2. プロセス志向:人間存在と治療のあり方を、絶えず動き続ける「プロセス」として捉える原則。
  3. 関係性の重視:共感的で応答的な治療的関係性が、変化の核となるという原則。

Bohart 博士は、セラピストを、病理を「修正(Fix)」する専門家ではなく、クライエントの内なる成長能力を動員する「協力者」と位置づけます。そして、何をすべきか(技法の選択)よりも、いかにそれを行うか(応答性)の観点から心理療法を捉え直します。

本講演は理論の枠を超え、認知行動療法、力動的、人間性・実存主義的アプローチを含むすべての心理臨床実践に適用可能な、具体的な実践指針と治療観の転換をいただく貴重な機会となります。

アーサー・ボハート博士(Arthur C. Bohart, Ph.D.)は、California State University, Dominguez Hills 校名誉教授、Saybrook University 名誉教授。ご専門はクライエントの能動性、心理療法の統合論、人間性心理学、パーソン・センタード・セラピー。
著書はHow Clients Make Therapy Work ほか多数。現在はセミリタイアしながら、カリフォルニア州の Santa Clara University でパートタイム教育を継続している。